ネットワークブートによる Ubuntu 11.04 のインストール
Windows Vista マシンのパーティションを削って(EASEUS Partition Master による)、デュアルブート環境としてUbuntuを導入した。その備忘録。
1. 準備
PXE(Preboot Execution Environment)ブートを行うためには、あらかじめ同一ネットワーク上にDHCPサーバとTFTPサーバが存在し、正しく設定されている必要がある。この手順は対象マシンとは別の、構築済みのUbuntuマシン上で行った。今回は以下のパッケージを利用。
DHCPサーバ: dhcp3-server
TFTPサーバ: tftpd-hpa
1.1 DHCPサーバの設定
・DHCPサーバのインストール# apt-get install dhcp3-server (中略) Generating /etc/default/dhcp3-server... * Starting DHCP server dhcpd3 * check syslog for diagnostics. [fail] invoke-rc.d: initscript dhcp3-server, action "start" failed. |
エラーが出てしまうが、これは「/etc/dhcp3/dhcpd.conf」を修正すればよい。
・修正前
# A slightly different configuration for an internal subnet. #subnet 10.5.5.0 netmask 255.255.255.224 { # range 10.5.5.26 10.5.5.30; # option domain-name-servers ns1.internal.example.org; # option domain-name "internal.example.org"; # option routers 10.5.5.1; # option broadcast-address 10.5.5.31; # default-lease-time 600; # max-lease-time 7200; #} |
・各環境のネットワーク設計に準じた修正を行い、さらにPXEの設定(青文字部分)を追加。
(例)ネットワークアドレス :192.168.1.0/24
DHCP割り当て用アドレス :192.168.1.240~249
デフォルトルータ、DNSサーバ :192.168.1.1
TFTPサーバ(つまりこのサーバ):192.168.1.121
# A slightly different configuration for an internal subnet. subnet 192.168.1.0 netmask 255.255.255.0 { range 192.168.1.240 192.168.1.249; option domain-name-servers 192.168.1.1; option domain-name "local"; option routers 192.168.1.1; option broadcast-address 192.168.1.255; default-lease-time 600; max-lease-time 7200; next-server 192.168.1.121; filename "pxelinux.0"; } |
・DHCPサーバの起動
# /etc/init.d/dhcp3-server start * Starting DHCP server dhcpd3 [ OK ] # /etc/init.d/dhcp3-server status Status of DHCP server: dhcpd3 is running. |
※環境によっては、dhcp3-server → isc-dhcp-server、/etc/dhcp3/dhcpd.conf → /etc/dhcp/dhcpd.conf
となるようなので、適宜読み替える。
1.2 TFTPサーバの設定
・TFTPサーバ、ならびにTFTPクライアントのインストール# apt-get install tftpd-hpa tftp-hpa |
・TFTPルート(デフォルトは/var/lib/tftpboot)へ資産配備 ※今回はUbuntu 11.04・64ビット版を配備
# cd /var/lib/tftpboot # wget http://archive.ubuntu.com/ubuntu/dists/natty/main/installer-amd64/current/images/netboot/netboot.tar.gz # zcat ./netboot.tar.gz |tar xvf - |
参考:
Ubuntu 11.04 ダウンロード先
http://cdimage.ubuntu.com/netboot/11.04/
PXE設定手順
http://myy.haaga-helia.fi/~karte/ubuntu_pxe.html
2. インストール
2.1 テキストベースのセットアップ
対象のマシンの電源を投入し、BIOSの起動中に F12 キーを押してネットワークブートする。ブート後の手順は以下のとおり。
Installer boot menu => install [!!] Select a language => Japanese - 日本語 [!] Select a language インストーラの翻訳は、選択された言語では完全ではありません。 (中略) 選択された言語でインストールを続けますか? => はい [!] 場所の選択 => 日本 [!] Configure the keyboard Detect keyboard layout? => いいえ [!] Configure the keyboard => Japan => Japan <ネットワークの認識> [!] ネットワークの設定 ※DHCPと認識された場合は、ここで戻って手動設定をし直す => 戻る [?] Ubuntu インストーラメインメニュー => ネットワークの設定 [?] ネットワークの設定 DHCP でネットワークを自動的に設定していますか? => いいえ [!!] ネットワークの設定 IPアドレス => (IPアドレス) ネットマスク => (ネットマスク) ゲートウェイ => (ゲートウェイ) ネームサーバアドレス => (ネームサーバアドレス) この情報で正しいですか? => はい ホスト名 => (ホスト名) ドメイン名 => (ドメイン名) [!] Ubuntu アーカイブのミラーを選択 => 日本 => jp.archive.ubuntu.com HTTP プロキシの情報 => (空) <コンポーネントのダウンロード> [!] 時間の設定 ... your time zone is Asia/Tokyo => はい [!!] ディスクのパーティショニング => 手動 => 空き領域を選択 空き領域の利用方法 => ガイドによるパーティショニング (ext4ファイルシステムおよびスワップ領域が作成) => パーティショニングの終了とディスクへの変更の書き込み ディスクに変更を書き込みますか? => はい <ベースシステムをインストールしています> [!!] ユーザーとパスワードのセットアップ 新しいユーザの本名 (フルネーム) => (空) あなたのアカウントのユーザ名 => (ユーザ名) 新しいユーザのパスワードを選んでください => (パスワード) 確認のため、再度パスワードを入力してください => (パスワード) (脆弱なパスワードだと確認が入る) ホームディレクトリを暗号化しますか? => いいえ <ソフトウェアの選択とインストール> [!] discover を設定しています => 自動的にアップデートしない [!] ソフトウェアの選択 => Ubuntu desktop のみ選択 (30分程度かかった) [!] grub-pc を設定しています マスターブートレコードにGRUBブートローダをインストールしますか? => はい [!] インストールの完了 => 続ける |
2.2 インストール後の作業
・root ユーザのパスワード設定$ sudo passwd
$ su - ※確認
・必要なソフトウェアの追加インストール(とりあえず)
Google 日本語入力(Mozc)
# apt-get install ibus-mozc
参考:http://aruneko.sora-blue.net/archives/1131
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